世界最強のサービスプレイヤー 10人

　「サービスを制するものは試合を制する」と言われるようにサーブは勝敗を左右する重要な要素の一つです。テニスのサービスは唯一相手の介入なしで自分自身のペースで自分でコントロールすることができることもサービスが重要なポイントです。世界で活躍する選手の中には、世界を驚かせるほど優れたサービスを持ち、勝ち上がってきているビッグサーバー達がいます。今回はATPのデータを参考に世界最強のサービスプレイヤー10人は誰か紹介します。

世界最強のサービスプレイヤー10位

アンドレイ・ルブレフ Andrey Rublev

声を出した力強いフォアハンドストロークが印象的なルブレフ選手ですが、実はサービスも優れた結果を残しています。

以下のデータ内で特出すべきは1試合内のダブルフォルト確率の低さです。

強いサービスを継続的に安定的に打ち続けて、自身の強みでもあるストローク戦へ持ち込んでいると考えられます。

• サービスゲーム獲得率：87.3％
• ファーストサーブのイン確率：62.3%
• ファーストサーブインのポイント獲得確率：75.7%
• セカンドサーブインのポイント獲得確率：54.2％
• 1試合内のサービスエース数：7.8回
• 1試合内のダブルフォルト回数：1.8回
• 平均ファーストサービス速度：196.3 km/h
• 身長：188cm

世界最強のサービスプレイヤー9位

ステファノス・チチパス Stefanos Tsitsipas

チチパス選手は強力な片手バックハンドとサービスを持つ印象の通り、世界最強のサービスプレイヤー9位の順位となります。

ファーストサーブのイン確率は他の9選手に比べて低めですが、ファーストサーブインのポイント獲得確率は高いです。

サービスの速さは世界トップレベルです。

• サービスゲーム獲得率：87.4％
• ファーストサーブのイン確率：61.9%
• ファーストサーブインのポイント獲得確率：77.4%
• セカンドサーブインのポイント獲得確率：54.3％
• 1試合内のサービスエース数：7.1回
• 1試合内のダブルフォルト回数：2.5回
• 平均ファーストサービス速度：201.2 km/h
• 身長：193cm

世界最強のサービスプレイヤー8位

ベン・シェルトン Ben Shelton

衝撃的なプロデビューを飾っているシェルトン選手は、強いサーブとフォアハンドを活かしたプレイスタイルを持っています。

コーチであるブライアン・シェルトンの指導の元サーブやサーブ＆ボレーに力を入れてきた結果が出ていると考えます。

比較的サービスエースの数が多いことから、サービスはセンター/サイドの打ち分けがしっかりできており、相手からすると、読みにくいサーブを打っていると思います。

• サービスゲーム獲得率：86.3％
• ファーストサーブのイン確率：65.9%
• ファーストサーブインのポイント獲得確率：75.8%
• セカンドサーブインのポイント獲得確率：52.2％
• 1試合内のサービスエース数：10.0回
• 1試合内のダブルフォルト回数：4.2回
• 平均ファーストサービス速度：197.9 km/h
• 身長：193cm

世界最強のサービスプレイヤー7位

テイラー・フリッツ Taylor Fritz

ストロークを中心に試合を組み立てて勝利することが得意な、フリッツ選手ですが、力強いサーブがあってこそです。

サーブデータ全体的に世界トップクラスを記録しています。

• サービスゲーム獲得率：86.6％
• ファーストサーブのイン確率：60.5%
• ファーストサーブインのポイント獲得確率：77.1%
• セカンドサーブインのポイント獲得確率：56.2％
• 1試合内のサービスエース数：9.9回
• 1試合内のダブルフォルト回数：2.0回
• 平均ファーストサービス速度：199.6 km/h
• 身長：193cm

世界最強のサービスプレイヤー6位

ニコラス・ジャリー Nicolas Jarry

高身長を活かした力強いサーブを打つのがジャリー選手です。

エース数が世界トップクラスで、最近ランキングが上昇しているのはサーブが大きな要因と考えられます。

• サービスゲーム獲得率：86.9％
• ファーストサーブのイン確率：65.2%
• ファーストサーブインのポイント獲得確率：76.6%
• セカンドサーブインのポイント獲得確率：52.6％
• 1試合内のサービスエース数：9.4回
• 1試合内のダブルフォルト回数：2.1回
• 平均ファーストサービス速度：199.6 km/h
• 身長：198cm

世界最強のサービスプレイヤー5位

 ノバク・ジョコビッチ Novak Djokovic

言わずと知れた生ける伝説であるジョコビッチ選手は身長が高い訳ではないですが、サービスゲーム獲得率が高いです。

自身に有利なストローク戦へ繋げるために、丁寧に相手の嫌なコースへサーブを打っていると考えます。

サーブの速さが特出して早いというわけではない事からも、速度を抑えつつしっかり狙ったコースへ打ち分けいると言えると思います。

• サービスゲーム獲得率：87.9％
• ファーストサーブのイン確率：63.8%
• ファーストサーブインのポイント獲得確率：76.2%
• セカンドサーブインのポイント獲得確率：57.6％
• 1試合内のサービスエース数：7.5回
• 1試合内のダブルフォルト回数：2.3回
• 平均ファーストサービス速度：193.1 km/h
• 身長：188cm

世界最強のサービスプレイヤー4位

ヤニック・シナー Jannik Sinner

24年以降、世界ランキングが1段階上に上がったシナー選手もジョコビッチ選手と同様高身長ではないですが、サービスゲームの獲得率がとても高いです。

• サービスゲーム獲得率：90.6％
• ファーストサーブのイン確率：60.8%
• ファーストサーブインのポイント獲得確率：77.6%
• セカンドサーブインのポイント獲得確率：57.2％
• 1試合内のサービスエース数：6.5回
• 1試合内のダブルフォルト回数：1.6回
• 平均ファーストサービス速度：196.3 km/h
• 身長：188cm

世界最強のサービスプレイヤー3位

クリストファー・ユーバンクス Christopher Eubanks

ユーバンクス選手はその高身長を活かして、23年ウィンブルドンで活躍しました。

力強いサービスがあったこそ成し得たと考えます。

サービスエースが高いことからも、高身長Xサービス力が大きな勝因になっていると言えます。

• サービスゲーム獲得率：87.1％
• ファーストサーブのイン確率：69.6%
• ファーストサーブインのポイント獲得確率：74.5%
• セカンドサーブインのポイント獲得確率：52.4％
• 1試合内のサービスエース数：11.7回
• 1試合内のダブルフォルト回数：3.0回
• 平均ファーストサービス速度：データ無し
• 身長：201cm

世界最強のサービスプレイヤー2位

アレキサンダー・ズベレス Alexander Zverev

ズベレス選手は現世界トップの平均ファーストサーブ速度を出していますが、インとなる確率もとても高いです。

ファーストサーブの入る確率が高いと、相手の心理としては攻めずらいと感じるはずです。

ダブルフォルトの回数が比較的少ない事も考えると、サービス起因でブレイクされるリスクがとても低いと言えます。

• サービスゲーム獲得率：87.8％
• ファーストサーブのイン確率：71.9%
• ファーストサーブインのポイント獲得確率：74.1%
• セカンドサーブインのポイント獲得確率：53.3％
• 1試合内のサービスエース数：7.9回
• 1試合内のダブルフォルト回数：2.2回
• 平均ファーストサービス速度：204.4 km/h
• 身長：198cm

世界最強のサービスプレイヤー1位

フベルト・フルカチュ Hubert Hurkacz

フルカチュ選手はどの項目を取っても世界トップクラスのサーブを持つと言えますが、特出すべきはサービスエース数です。

14.6回は3位のユーバンクス選手が持つ11.7回より３回近く多く、単純に3ゲーム分はサービスでポイントを取れることを示しています。

これはフルカチュ選手にとってはとても大きな強みですし、自信になりますし、「サービスを制するものは試合を制する」を体現していると思います。

• サービスゲーム獲得率：89.7％
• ファーストサーブのイン確率：64.5%
• ファーストサーブインのポイント獲得確率：79.1%
• セカンドサーブインのポイント獲得確率：53.5％
• 1試合内のサービスエース数：14.6回
• 1試合内のダブルフォルト回数：1.7回
• 平均ファーストサービス速度：204.4 km/h
• 身長：196cm

 

まとめ

世界最強のサービスプレイヤーにはランキング上位の選手が多く含まれていました。

サーブの各項目の数値を比較すると、サービスゲームをキープすることがいかに大切な事なのかが理解できると思います。

テニスはサービス以外にもストロークやボレー等その他の要素もありますが、サービスは間違いなく重要なプレイの一つだということがわかるきっかけになるといいです。

＊世界最強のサービスプレイヤー順位は、ATPの公式サイトにある選手情報およびLEADERBOARDSを参照しています。対象期間は過去52週間(2023年5月〜2024年4月）です。